環境学習メインプログラム

  • 子ども製鉄所
  • エコセメントを作っちゃおう

子ども製鉄所

所要時間45分 中学年以上

擬似的な鉄作りを通して副生物の発生を実体験します。

鉄が自分で作れるの?

3,600度の温度を与え、砂鉄(酸化鉄)に還元反応を起こさせます。テルミット反応実験という化学実験です。
マグマのように溶け出した鉄は水の中でなお燃え続けます。思わず引き込まれる光景は副生物の理解とともに一生忘れない体験となります。


  • ビーカーに落ちた純鉄の玉は0.6g。

  • 資源の副生物は9.3g(酸化アルミニウム)。

  • 取りだした鉄はケースに入れて記念に持ち帰れます。

  • 鉄は国家なり。産業革命の予習をしてきてください。

エコセメントを作っちゃおう

所要時間30分 低学年以上

モノ作りの過程で出る副生物のことを産業廃棄物といいます。
資源にもう一度使えるとうれしくなります。

エコセメントとは

セメントは自然資源である石灰石を使って作ってきました。
今ではコンクリートやモルタルの大半は自然資源に頼らずに作られます。製鉄所では鉄鉱石を資源に鉄を作っていますが、鉄が溶け出した「抜け殻」が大量に生まれます。その副生物を高炉スラグといいます。千葉県には日本を代表する製鉄所がありますから、大量の高炉スラグが出ています。

科学者の長年の研究で、この抜け殻の成分がセメントに近いことが分かりました。雨にさらすと固まるのがヒントでした。東京湾をまたぐあのアクアラインもエコセメントで作られています。

手順

高炉スラグは米粒ほどの大きさですが、小麦粉ほどまで磨りつぶし、天然セメントに比べて少し足らない成分(アルカリ)を補ってあげます。実験では水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)水溶液を混ぜ込みます。

おお、混ぜているうちにサラサラの粉に重みが出てきました。水和反応という化学変化が起こっているのです。
およそ72時間で固化します。

本物の体験

私たちのプログラムでは、鐡鋼スラグ協会の協力により本物の「高炉スラグ」の提供を受けています。

※苛性ソーダは、せっけん作りなどで使ったことがある人もいると思いますが、水溶液を作るときに危険を伴う物質です。当プログラムでは指導者が水溶液をあらかじめ作成しますので、低学年から申込が可能です。

本物の高炉スラグ。
小麦粉ほどにすりつぶします。
水溶液をゆっくりなじませて。